徹底検証 「橋下現象」さらば、虚構のトリック・スター」の紹介書評

    大阪の橋下市長が辞職し、また市長選に打って出ます。橋下氏の挙動については、主として「大阪府特別区設置構想」(法的に大阪都と呼称することは認められていない)を巡り市議会と対立しており、関西在住の方ならご存知とおもいます。ここでは、そのこと議論するつもりはなく、『徹底検証  「橋下現象」  - さらば、虚構のトリック・スター  -』(橋下現象研究会 編著、発行所 インパクト出版会)の紹介というよりは、目次を記しておきます。橋下氏がけしかけた弁護士懲戒請求などいっても、理系の方はなじみが薄いと思われます。
 2007年だったと思いますが、タレント弁護士 橋下 徹氏が引き起こした「光市における刑事裁判弁護団懲戒請求事件」です。近代の刑事裁判では、どんな極悪犯罪者でも、弁護人が弁護することで成り立っています。弁護士である橋下氏がこんなこと知らない筈がありません。
 私は異様におもいつつも見過ごしていましたが、氏が2008.2大阪府知事選に出るということでマスメディアに登場してきた頃から、注視はしてきました。知事当選後 2010・4に突然「大阪都構想」を打ち出し、これは氏が常々主張していた「地方分権」とは真逆ではないかと思い、エントロピー学会誌  えんとろぴい」の紹介・書評又は談話室 欄に投稿してきました。そこで書いたこと地方自治・財政にある程度通じているひとなら誰でも気がつくことです。
 どうも私が書いていること間違いではないとは思っていますが、こういうものいくら書いても、何か腑に落ちないと思っていました。 たまたま名古屋の大型書店で、上記 本みつけ読み進めていますが、これは是非 皆様お読みいただき感想でもよいから、本欄に投稿してほしていと思います。
 紹介といっても、かなり難解ですので、うまく紹介できませんので、目次の羅列ということにします。只、編著者が言いたいと思っておられること一部紹介しておきます、

  ○   まえがき  これは最後に全文記しておきます。
  ● 序論  マスコミ仕掛けの「橋下維新現象」を撃つ
  ● 第一章 「橋下維新の登場と背景と現状   民意の底に何がひそんでいるか、橋下徹の「成功」と左翼の「失敗」、橋下現象心理=政治学 ポスト近代社会における記号的政治について、ポストモダン都市におけるイデオロギーの条件 、新十主義の深化とパーソナル政党政治
  ● 第二章 「橋下維新の社会政策批判  競争に勝ち抜く「世界都市・大阪」の虚構
西成特区構想から見えてくるもの 、「ハコモノ」ではない「場」の意義  ジェンダーの視点から
、 橋下教育改革とその行方  大阪の教育現場~、「維新八策」を読む 戦後憲法体系の解体を目指す新自由主義の旗印 、資料 維新発策  、あとがき  大地に根を張る未来の構想へ

◎  まえがきの部分
 2012年7月、大阪の中ノ島公会堂で、大阪市長橋下徹が東京都知事石原慎太郎を招いて、大阪維新の会決起集会のようなもの開いた。テレビに映し出されたその集会で一番印象的だったのは、橋下と石原が集会参加者に尻を向けて、演壇の奥に掲げられた、日の丸に向かって深深とお辞儀をする姿だった。マスコミ各社(新聞・TV)は、この集会を「大阪都構想」をふち挙げている橋下と東京都知事石原の画期的な連携を象徴するものとして一斉に報道した。それから数日後、今度は橋下のこの間の大阪市長として実践してきたさまざまの政策(とりわけ大阪市の財政や職員をめぐっての矢継早の独裁的決定)に対して批判的な 人々(大阪市職員、市民、労働者など )が同じく中ノ島公会堂で集会を開き、その反動的に手法を弾劾した。しかし、参加者人数ではむしろ維新の会を上回ったこの集会については、マスコミは完全に黙殺した。ここに現在の日本の危機的状況が如実に体現されていると言えるだろう。― ― -
    マスコミは、とにかく〝橋下支持派〝の思惑を肯定的に報道しつづけ、まともな反対派の違憲をとりあげてこなかった。橋下のやりかたにどんな人々が、どんな反対意見をそしてそれがどのような大阪の未来像に貢献するのかといったポジティブな取り上げ方わ意図的に回避してきたように見える。「橋下現象」とは裏を変えせば「マスコミ現象」ともいえるのであるのだから、そのような態度はむべなるかなというしかないのかも知れない。しかし他方、「マスコミ現象」であるのだから、そのような限り、「橋下現象」は一過性の現象ではなく、今後とも手を変え品を変えて、
(仮に橋下が失墜したとしても、何度でも繰り返し生じてきて、「国民意識むに悪しき影響わ及ぼす可能性がある。- - -
マスコミは、とにかく〝橋下支持派〝の思惑を肯定的に報道しつづけ、まともな反対派の違憲をとりあげてこなかった。橋下のやりかたにどんな人々が、どんな反対意見をそしてそれがどのような大阪の未来像に貢献するのかといったポジティブな取り上げ方わ意図的に回避してきたように見える。「橋下現象」とは裏を変えせば「マスコミ現象」ともいえるのであるのだから、そのような態度はむべなるかなというしかないのかも知れない。しかし他方、「マスコミ現象」であるのだから、そのような限り、「橋下現象」は一過性の現象ではなく、今後とも手を変え品を変えて、
(仮に橋下が失墜したとしても、何度でも繰り返し生じてきて、「国民意識」
に悪しき影響わ及ぼす可能性がある。- - -

◎  あとがきの部分
 、- - - 橋下と維新の会の政治的性格について、彼等のもとに結集しているブレーン(顧問・参与 )である上山信一をはじめ竹中平蔵にいたる顔ぶれをみれば、この政治集団の新自由主義的な政治基調は明らかである。また、橋下が、大阪府知事時代から大阪市長に鞍替えをして、現に進めている教育基本条例や職員基本条例などの違憲で違法な条例制定や職員へのアンケート調査、労組活動を全面的に否定する行政展開をみれば、反憲法,反人権・反福祉の強権的反動的性格は明らかである。
 橋下による大阪市政をみると、まるで旧政府軍や反乱軍を炙り出す戦線を強引に押し広めながら、又旧政権の官僚を恫喝しながら政権を維持する臨時革命政権のような行政運営である。各機関・部署は臨時政府の行く末に不安を感じながらも、一人の独裁的執行官の顔色を伺い、右往左往しなが付き添っている悲しい姿が映し出されている。 - - - 

       評者   八代 勝美


  • 最終更新:2014-03-07 18:20:01

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード