首相、靖国参拝の問題点 ~ 浜地道雄

筆者は何であれ物事を出来るだけ「素人の眼」で見たいと思っている。
そう、裸の王様を見抜いた子供のように。
(インフルエンザ狂騒)

勿論、現実的には「清」と「濁」を合わせねば社会生活は営めない。
しかし、判断の基礎根拠はこの「清」を子供のような眼でいつも見張っていることとしたい。

筆者は安倍首相の「美しい日本」に賛同するものである。
思想的には「右寄り」であり、「親米」を自認し、「愛国派」でもある。
原発稼働、TPP参加、消費税アップも条件付ではあるが支持する。

が、国際ビジネスに携わり、各地・異文化(中東イスラム圏、米欧、アジア)との付き合いの「体感」「経験」「視点」から、どうしても反対なのが、「カーブボール」を検証しないで、日米同盟(=軍事同盟)を深化させることである。そこから「9条護憲」を強く主張する。

又、今ホットな「靖国神社への参拝」とも直結する。

素人の眼で調べて、分析すると、靖国神社は「国の施設」ではなく、宗教法人である。
明治時代に日本各地に設立された招魂社が1939年(昭和14年)4月に施行された神社である。
戊辰戦争・明治維新から始まり、大東亜戦争(第二次世界大戦)にまで至る。
そこには、240万人の「戦没者」3種類が合祀されている。

1)戦犯(=いわゆる極東裁判で「有罪」と判決された):
  東条英機ら14人のA級戦犯と約2,000人のB、C級戦犯
2)戦争犯罪人とはされてない戦没者、230万人
3)民間人(軍人ではないという意味で)

うち、1)の大東亜戦争での極東裁判での戦犯が合祀されたのは、1979年4月である。
ここが問題の焦点なのである。中国・韓国が問題とする点だ。
「戦争犯罪者」を日本国の首相が崇拝するのか? 「軍国化」か?

その極東裁判が不当(戦勝国による)なものだったのか?という論争は別次元の問題である。

米国が安倍首相の靖国参拝に懸念を示したということは、要するにそのこと(=戦争犯罪人を参拝した)に中国・韓国が怒りを表明し、それにより生じるアジア情勢の不必要な混乱を警告しているわけであろう。筆者は右寄り思考だが、そう推察する。

さてどうするか?
「A級戦犯の分祀」しかないーー。
技術的には難しいことではないし、予算的にも膨大ではなかろう。
第一、右に述べたごとく、1979年までは「分祀」だったわけで、「もとに戻る」
いうことではないか。

人間だれでも死ねば「霊」になる、という(神道?)の思想も理解できなくはない。
が、A戦犯も死ねば、尊崇に値する「英霊」となるのか?
生前に大いに社会をミスリードした彼ら自身、239万9986人(240万 – 14)に迷惑をかけるよりも、別の場所のほうが心安らかに眠れるのではなかろうか?

以上が「素人記」だ。(事実誤認があればご指摘いただきたく)
これにより、中国・韓国は「矛先を失う」わけだから、「緊張」が大いに解ける。
筆者が常に思うソフト・パワー(武力によらない解決)だ。

因みに、「無宗教の国立追悼施設」の案もあると聞く
(宗教性があると国立とはならない)。
場所は「千鳥ヶ淵」か? 千鳥ケ淵戦没者墓苑は日本国政府が設置した施設であり、第二次世界大戦で国外で死亡した軍人、軍属、民間人で無名戦没者の墓だ。

シバシバ、米国首都にある「アーリントン墓地の無名戦士の墓」が引き合いに出されるが、一点、知っておかねばならないのは、無名戦士の墓は4塔(第一次大戦、第二次大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争)である。

昨年、春、安倍晋三首相が米外交専門誌で、「日本人が靖国神社を参拝することと米国人がアーリントン墓地を参拝することは同じ」 と発言した。 「お国のために命をささげた英霊が祀られている」というもの。

だが、靖国(非国立)とアーリントン(国立)は性格が異なる。後者には独立戦争、第一次大戦、第二次大戦、 ベトナム戦争、朝鮮戦争、アフガニスタン戦争などの30万人を超える戦没者が眠っている。



  • 最終更新:2014-01-09 14:50:31

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